仮設住宅のあそび場

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    仙台市内のプレハブ仮設住宅の解体が進んでいます。

    「伊在二丁目公園あそび場」でも隣に建っていた仮設住宅の解体がほとんど終了しました。

    岩沼市の里の杜地区ではすでに解体が完了しています。

     

    街はいまも変わり続けています。

     

     

     

     

     

    と、いうわけで。

    今回は昔の話ですが、仮設住宅でのあそび場の話です。

     

    本当は遊び場の最終回を迎えてすぐに書き始めていたのですが、なかなか納得のいく文章にならなくてですね。

    書きたいことが多すぎるのです。

     

    ずいぶん長いものになってしまいましたが、お付き合いいただきます。

     

     

    仮設住宅のあそび場は、「住んでいる人同士の交流を生み出したい。」「住んでいる子どもが遠慮なく遊ぶ環境づくりがしたい。」という当時の管理人さんの思いから始まりました。

     

    遊び場開始当初、小学生男子とはしゃいでいた私は、仮設住宅に住んでいる4才の女の子に「うるさい!」と一喝されました。

     

     

     

     

     

     

     

     

    それはそのまま、その子が置かれている環境を表しているのではないか、とスタッフは感じました。「自分が言われたように言っている」のだろう、と。

    仮設住宅はとにかく「音」のことを気にかけて生活しているという話は聞いていました。

    うれしくても、悲しくても、腹が立っても、楽しくても、声をあげて笑うことも怒ることも泣くことも遠慮しなければいけない。

    そんな環境で暮らしているのではないか、と。

     

     

    週に1回のあそび場を開き続けて2か月が経つころ、女の子と一緒に大きな手作りブランコに乗りました。

    10月末、木々の葉はまだ緑でした。良く晴れて空は青く、葉っぱの隙間から見える青空が印象的でした。

    大きく漕ぎ出したブランコに、女の子は「怖いけど、楽しい」という表情でロープをつかんでいました。

    大きくこいだ時、女の子が大きな声で笑いました。

    仮設住宅中に響き渡るような声で。

     

    こんなに楽しそうな笑い声は聞いたことがない、というほどの声で。

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

    女の子が遊び場に毎回来るようになり、そのお母さんも顔を出すようになりました。

    自治会に頼んで七輪で火を使えるようにしてもらうと、他の住民の方々がおやつを持って集まるようになり、大人どうしでの七輪を囲んでのおしゃべりが始まりました。

     

    外から遊びに来る人や、通りすがりに寄っていく人なども顔を出すようになっていきました。

     

    そして。

     

    2016年4月2日。

    私たちは、仮設に住む皆さんの転居の見通しが立ったことを受け、卸町5丁目公園仮設住宅でのあそび場を終了しました。

     

    2012年の9月に始まって3年と7か月。
     

    最終回と言っても特別なことはしませんでした。

     

    公園の木の間に作った手作り遊具で遊んで。
    芝生でボール遊びをして。
    いつものようにみんなで七輪を囲んでいろいろ焼いて食べて。
    おしゃべりして。

    別れ際は「バイバイ」ではなく「またね」で。

     

    あまりにもいつも通りで。「最終回だ…!」と構えていた自分がなんだったのかしら、と思ってしまうほど。

     

    遊び場は終わるんだけど、そこで生まれた関係性は終わらない。

    これまでと同じ…ではないかもしれないけど、これからも続いていく。

     

    ジーンと来ましたよ。

     

    遊び場がなくなって心配していたのは、心が解放されなくなること。

    でも、遊び場で出会った人とつながり続けるのであれば、再会したときには心を解放できる環境がそこに生まれるだろう、と思うのです。この人たちとつながってれば大丈夫だろう、と思える。

    遊び場がそこに無くても、遊び場のエッセンスを心に持つ人がいれば、できることはある。

    いろいろできた方がそりゃ良いのだろうけど、形にとらわれる必要はない。

     

    などなどいろんな考えがどんどんわいてきて。

    まだしっかり言葉にできていないのが歯がゆい。

     

    ともかくも。

     

    仮設住宅でのあそび場は、これからもあそび場づくりを続けていくうえで大事なことを感じさせてくれました。

    追記@2月9日
    卸町の仮設住宅も解体が終了していました。
    仮設住宅の解体は、あたらしい生活に皆さんが移っていった喜ばしいことである面と、それぞれの生活が見えにくい状態になり、困っている人が必要な支援に出会いにくくなる、という面も含んでいると考えています。
    「終わって、始まる」のは、すべてに言えることなのだな…と。

    雨、楽しい

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      8月9日(土)の卸町五丁目あそび場。

      雨がぱらついてきたので、ブルーシートを屋根にしました。
      ひとまず安心。

      しかし、しばらくすると溜まった雨の重みで屋根が下がってきました。
      それを覗き込む4歳の女の子。


      なんじゃらほい、とシートを掴んで覗き込みます。
      ああ、そこをそんな風にすると。


      ドバッシャー。こうなりますよと言うヒマもなく期待通りに。

      まぁ、言う気もなかったんですが。ウヒヒ。


      でも嬉しそう&楽しそう。

      この後も何回もバッシャーとやっておりました。
      雨、楽しいよねぇ。

      でも、台風の時は外に出るなよー。
      君はまだ本当に風に飛ばされそうだから。

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