七郷のあそび場

0

     

    6月30日、七郷あそび場が最終回でした。

     

    もともとは発災後に「遊びを通じて子どものこころのケアを」ということで始まったあそび場でしたが、継続していくうちに見えてきたのは「震災が起きる前から子どもは遊べていなかった」という現実でした。

     

     

     

    震災から1年半のこと。

     

    あそび場に来ていた5年生の男の子が、私たちがもともとは海岸公園冒険広場のスタッフであるということを知って「また津波が来てほしい」と言いました。「海岸公園が直ってまた公園が使えるようになったら、そっちに行っちゃってこのあそび場がなくなっちゃうから」だそうです。

    自分の足で来られるこのあそび場になくなってほしくないのだ、と。

     

    彼自身は津波被害は受けていませんでしたが、家族の仕事場が被災していたりと、無関係ではありません。

    被害がどれほどだったのか、知らないはずもありません。

    それでなお「もう一度…」とは。

    子どもの軽口、で片づけるには重すぎる発言でした。


    一瞬言葉を失いましたが、私は彼に「海岸公園が直っても、あそび場は続けたいと思っている」と伝えました。

    彼はあっさり「じゃあ津波はこない方がいい」と答えました。

     

     

    海岸公園冒険広場が再開するにあたり、その機能を移転させた「サテライト事業」でもあった七郷あそび場は終了しますが、七郷地域では「七郷中央公園冒険あそび場」を継続していきます。

     

     

    「七郷あそび場」を開催してきた7年間で、様々な変化があったように思います。

    公園を利用する人の数が増え、子どもが遊んでいるのが当たり前の風景になりました。

    子どもの遊びも随分とダイナミックさを増しているように思います。

    そんな子どもの遊びを暖かく見守ってくださる近隣の方々と子どもの出会いもありました。

     

    終了する、というと消えてなくなってしまうような印象を受けますが、これまでに積み上げてきた時間は、七郷地域に子どもの遊ぶ環境をはぐくんできたと思っています。

    あそび場は続かなくても、遊べる場所は残る。

    彼に言ったこと、なんとか守れたんじゃないでしょうか。

     

    もちろん、今後ずっとその状況が継続するかどうか、ということになると手放しで大丈夫ということはないだろうと思っています。

    手放しでいた結果、子どもが遊べない環境になってしまっていたわけですから…。

     


     

    地域で展開していたあそび場を終了するのは、「子どもの遊び環境を豊かにする」という目標からは遠ざかるように思えます。

    しかし、海岸公園冒険広場が、多くの人が広い範囲から遊びに来る公園になるであろうことを考えると、「大人への発信」という意味では大きく前進するのではないかと考えています。

     

    純粋に子どもが「思いっきり遊べる公園」であることも大事にしますが、大人の皆さんに、子どもが遊ぶことの大切さを感じ、それを地域に持ち帰ってもらえる公園にしたいと思っています。

    そして、それぞれの地域で子どもの日常の遊び環境を豊かにする大人を増やし、子どもがのびのび遊び、いきいきと育つ社会を実現していきます。

     

     

    後ろに下がったように見えるのは、これから大きく飛び出すためだ。

     

    それを言い訳にして「今」をおろそかにするつもりもありませんが。

     

     

    海沿いで、町なかで、今後ともよろしくお願いいたします。

     


    コメント
    しんぞう、いい事書くね😃
    まったくその通りだよね。
    地域、ぼうひろ、どっちも頑張ってください。
    • おかん
    • 2018/06/30 9:38 PM
    コメントする